新しい製造プロセスにより、チョコレートの低脂肪化が進むかもしれないという記事です。

Science to the rescue: New manufacturing process could lead to low-fat chocolate

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私たちは固形のチョコレートを食べますが、メーカーにとってチョコレートは液体です。

液体から固形のチョコレートに製造する過程で、生産パイプラインを通過する製造プロセスが必要です。 しかし、チョコレートの脂肪含有量を減少させると、パイプラインの目詰まりの原因になります。 液状になったチョコレートの「流れ」を可能にするために最低限必要な脂肪含有量があるのです。


しかし、フィラデルフィア、テンプル大学の研究者は、パイプラインを詰まらせることなく、低脂肪のチョコレートを製造するための製造プロセスを発見しました。

研究は、チョコレートのマース社(Mars) によって資金提供され、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に掲載されました。


低脂肪チョコレートを製造する技術の背後にあるのは、低粘度化です。

研究者のロンジャ・タオ(Rongja Tao)氏は、原油の粘度を研究していました。

このチョコレート製造工程で低粘度化を達成するための研究をはじめた2年前、誰も低脂肪チョコレートを作ることは考えていませんでした。

研究は、液状のチョコレートの進行方向に電荷をかけることにより、粘度を低下させる可能性を探るものでした。 結果として、パイプライン内の適切な流れを維持しつつ、脂肪量を低減することができました。


チョコレートは、平均で約40パーセントの脂肪と、カカオ、砂糖、乳固形成分とカカオバターのような液体油脂脂肪が含まれています。 このうちの、脂肪分は肥満の原因となり、カロリーを増加させます。

長年にわたり、チョコレートの脂肪を減らすため、多くの研究が行われました。 しかし、ココアバターがチョコレートで唯一の脂肪源でなければならないと規定しているカナダを含む多くの国々で受け入れられませんでした。 もう一つの課題は、製造工程を変えると、味も見た目も変わり、消費者に受け入れられるとは限らないことです。


この電荷をかける方法によって、チョコレートの粘度を43.5パーセント低下させることができました。 結果として、10パーセントの脂肪減少につながりました。


チョコレートも、日々、進化しているということですよね。

人類の英知、そして科学に感謝です。


参照

Science to the rescue: New manufacturing process could lead to low-fat chocolate - Global News

Temple University

テンプル大学 - Wikipedia

Mars

マース (企業) - Wikipedia

電荷 - Wikipedia

Proceedings of the National Academy of Sciences

チョコレートを食べると体脂肪率を低下させる可能性

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