カカオの植物学的イラストを見かけたので、メモです。

その大きな実からは、想像できないほど、小さく可憐な花を咲かせます。

Cacao, A Modern Herbal - Botanical.com

cacao-botanical-illustrations1

概要と歴史

カカオは、その種子の素晴らしさから、いわゆる「神々の食べ物」と呼ばれています。

メキシコ人は種を「チョコレート」と名づけました。

カカオの木は12~16フィート(約3.6~4.8メートル)の高さに成長します。 幹は、5フィート(約1.5メートル)ほどの幅になります。 木は薄い白色で、樹皮は茶色。 葉は皮針形で、明るい緑色。 花は小さく赤みを帯びた色で、ほぼ無臭です。 フルーツは、滑らかな表面で、黄色がかった赤色。 種子が白い果肉に包まれ、熟した実(カカオポッド)を振ると、中でカラカラと音を立てます。

カカオポッドには25個ほどの種子(カカオ豆)が含まれています。 種子は、カカオポッドから取り出されると、発芽能力は無くなり、カカオポッドの中に保たれていれば、長い間、発芽能力を保持し続けます。

カカオの木は、葉、花、実を一年中つけていますが、通常、収穫シーズンは6月と12月です。

メキシコではアステカ王の時代、小さな種子(カカオ豆)が、コインとして利用されました。

カカオ豆は小さな交易のために必要でした。 メキシコの一部では、現在でも交易に利用されています。

カカオの木は、一般的に、バナナのような他の木の木陰で栽培され、継続的にカカオポッドを生産し続けます。 カカオポッドを切り開くと、ほのかに甘酸っぱい香りのパルプに包まれたカカオ豆が採取できます。 容易にカカオポッドからカカオ豆を取り外せるように、発酵して熟されることもあります。 カカオ豆は、水蒸気乾燥させる小屋に入れたりしながら、太陽の下で乾燥します。


cacao-botanical-illustrations2

成分

種子は、約2パーセントのテオブロミンが含まれています。

固体脂肪が40~60パーセント。

殻は、粘液などと一緒に、約1パーセントのテオブロミンが含まれています。


薬用処置および使用

カカオ豆は、ローラーでペースト状に粉砕され、砂糖やデンプンと混ぜられます。 脂肪の一部(カカオバター)が除去されます。 チョコレートは、ほとんど同じ方法で作られますが、脂肪(カカオバター)が後から戻されます。

カカオバターの脂肪は、ココアに似た臭いで、黄色がかった白色の固体です。 柔らかく、まろやかな味です。 一般的に、圧縮して抽出されます。

化粧品、軟膏などの成分として、そして、錠剤のコーティング、さらには座薬として薬局で使用されています。 優れた皮膚軟化性を有し、ひび割れた手や唇を柔らかくし保護するために使用されます。

カカオ豆に含まれるアルカロイドのテオブロミンは、カフェインに性質が似ていますが、中枢神経系への影響はカフェインほど強力ではありません。

筋肉に対するその作用は、腎臓と心臓でより顕著に見られます。 また、腎臓上皮を刺激する作用があることから、主に利尿作用に使用されます。 ジギタリスと一緒に使用されると、血管のつまりを抑制するため、心不全治療に特に有効です。 血管を拡張させるように、高血圧治療にも用いられます。

粉末またはカプセル剤として投与されます。


参照

Cacao, A Modern Herbal - Botanical.com

皮針形(ひしんけい) - JLogos

テオブロミン - Wikipedia

アルカロイド - Wikipedia

ジギタリス - Wikipedia