老化には、細胞の中のミトコンドリアが深く関わっています。


ミトコンドリアは、ブドウ糖などから、エネルギーを作り出す器官です。

この時、活性酸素と呼ばれる、有害な副産物ができてしまいます。

活性酸素は、細胞の中の様々なものを攻撃し、損傷を与えます。

あるものは、核の中のDNSを傷つけてしまいます。


癌は、こうしたDNSが傷ついた細胞が、増殖して起こると考えられています。

傷ついた細胞の多くは、癌細胞になるのを防ぐため、自ら死んでいきます。

すると、細胞分裂によって、新しい細胞が補われますが、その能力は次第に衰えていきます。

これが老化の始まりです。


細胞が減っていくと、様々な臓器の萎縮などが起き、機能が衰えていきます。

老化とは、この一連のプロセスなのです。


更に活性酸素は、血管も老化させます。

その結果起きるのが、動脈硬化です。

動脈硬化は、心臓病や脳卒中の最大の原因となります。

心臓病、癌、脳卒中は、アメリカや日本など、多くの先進国の三大死因です。

活性酸素は、これらの病気の主な原因となるだけでなく、老化そのものを引き起こしてしまうのです。


体の中には、活性酸素と戦う仕組みがあります。

その一つが、活性酸素を除去する抗酸化物質です。

この物質が多いほど、老化が抑えられます。


有酸素運動と筋力トレーニング、どちらも、多くのエネルギーが必要です。

このため、大量の活性酸素を発生させてしまいます。

しかし、運動をある期間継続することによって、体は抗酸化物質をたくさん作るようになります。

こうして活性酸素除去能力が高まるのです。


健康的な食事も大事ですが、運動も本当に大事ですよね。


参照

ミトコンドリア - Wikipedia

グルコース - Wikipedia

活性酸素 - Wikipedia

動脈硬化症 - Wikipedia

抗酸化物質 - Wikipedia