カフェインやテオブロミンが含まれ、コカ・コーラの原料でもあった「コーラナッツ(Kola nut)」についてです。 ガーナの森林地帯では、カカオとともにコーラナッツが生産されているそうです。

移民と地元民をつなぐ作物―ガーナにおけるカカオ生産とコーラナッツ交易/アフリカ地域研究

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コーラナッツは熱帯西アフリカ原産のアオイ科コラノキ属コラノキ(Cola nitida)の種子で、西アフリカ北部のサバンナ地帯の人びとが嗜好品としている。 サバンナ地帯では社会的な価値が高く、儀礼などにも欠かせない。

コーラナッツにはカフェインやテオブロミンといった成分が含まれており、指で小さく刻んだものを口に入れ、10~30分ほどかけて噛むことで眠気覚ましや興奮剤になる。

19世紀末、それまで西アフリカ域内で流通していたコーラナッツは、ヨーロッパや北アメリカに海上輸送されるようになった。 西アフリカの人びとが畑仕事や戦争の際にコーラナッツを噛んで空腹を抑えていたことに、ヨーロッパの科学者が注目したからだといわれている。 1885年には患者への投与実験によってリウマチや呼吸困難、頭痛に効果があることが確かめられ、同じように医療効果があるとされるカカオと混ぜることで消耗性疾患の補助療法としても有効であるとされた。

カカオノキ(Theobroma cacao)はコラノキと同じアオイ科で、このふたつの樹木はなにかと相性がいい。 コラノキはカカオノキの幼樹を日光から守るのに最適であるとされ、ゴールドコーストの人びとは野生のコラノキの根元にカカオノキの苗木を植えた。


カカオとコーラナッツの関係は、非常に興味深い記事ですねぇ。

その歴史的変遷を知ると、更にカカオの理解が深まり、一気に読んでしまいました。

世界は広いです。


参照

移民と地元民をつなぐ作物―ガーナにおけるカカオ生産とコーラナッツ交易/アフリカ地域研究 | SYNODOS

コーラ (植物) - Wikipedia

カフェイン - Wikipedia

テオブロミン - Wikipedia

血液をサラサラにする作用があるため、カカオには痛み止め効果がある

チョコレート、その起源から現在まで